栃木県には地元の食材を生かしたいくつかの郷土食があります。中でも栃木県といえば「しもつかれ」ですね。

 正月に食べた塩引きサケの頭、節分に使った大豆、油揚げ、冬越ししたダイコンなどを煮込んで作る「しもつかれ」はちょうど畑の野菜の端境期に当たる時期に野菜をおいしく、保存できる料理です。サケも頭まで大切にしていただく昔の人の知恵には感心させられますね。「しもつかれ」は初午の日に五穀豊穣、家内安全、火の用心を祈ってお稲荷さんに赤飯とお供えする風習があります。「7軒のしもつかれを食べると健康な1年を過ごせる」とも言われています。

 一方、佐野市葛生地区には小麦粉で耳の形に似せて作る「耳うどん」という料理があります。正月に「鬼」の耳に見立てたうどんを食べると「家庭の話を鬼に聞かれず、無病息災で過ごせる」「耳を食べて悪口を聞こえないようにして、近所との交際をうまくする」などの言い伝えがあります。

 栃木県で生まれた郷土料理。私たちもそんな食事を大切にしていつまでも伝えていきたいですね。