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 矢板高校の放課後、機械技術研究部の生徒たちは部室に集まり、自作の車の整備に取りかかります。どうすれば効率よく走れるか、研究と改良の毎日が続きます。こうした努力が実り、秋田県大潟村で開かれたソーラーカーのレースで、見事10連覇を達成しました。
(企画制作 下野新聞社営業局)

ねじ1本の緩みも見逃さない決意で

自作のソーラーカー「ブルーインパルス」と部長の坂和さん

 秋田県大潟村の「大潟村ソーラースポーツライン」で、今年8月に開かれた「2018ワールド・グリーン・チャレンジ ソーラーバイシクル・レース」。矢板高校機械技術研究部は、耐久レースの「カテゴリーSジュニアクラス」の部に、ソーラーカーの「ブルーインパルス 18―B」号と「ブルーインパルス 18―A」号の2台をエントリーしました。
 ソーラーパネルを搭載し、そこから得る電力だけで車のモーターを動かし、1周25キロのコースを4時間以上5時間未満で何周できるかを競い合う競技です。機械技術研究部は同レースで優勝を続けており、今年、10連覇の偉業達成がかかっていました。大きなプレッシャーの中、「ブルーインパルス 18―A」号がクラス2位、「ブルーインパルス 18―B」号は7周を走り切り、クラスはもちろん全クラスでも1位の見事グランドチャンピオンに輝きました。
 部長を務める機械科3年生の坂和寛人(さかわ・ひろと)さん(18)は「自分の代で連勝を途絶えさせてはいけないと必死でした。ねじ1本の緩みも見逃さない意気込みで臨みましたが、勝てて本当によかった」とほっとした様子です。3年間の部活動を通して、車を熟知していた成果が実りました。

ものづくりを通して人づくりを学ぶ

渡辺先生(右端)の指導で、自作の車の整備と改良に毎日取り組んでいます。

 顧問を務める機械科の渡辺博先生は創部当時からずっと部に関わってきました。ソーラーカーのレースばかりでなく、乾電池を使って走るレース、ガソリンの燃費を競うレース、電気自動車のレースなど、多彩なレースに挑戦してきました。
 現在、部には8台の車がありますが、車体をはじめ、自分たちで作れるものは、可能な限り自作するといいます。「一つの部品を作るにあたっても、何度も失敗しながらそこから学んでいく”ものづくり”の姿勢を大切にしています」と渡辺先生は話します。
 実際のレースでは、ドライバーは運転しながら計器を読み取り、携帯電話で報告。支援する後方部隊は過去のデータなどを参考にしながら、最も適切な運転方法をアドバイスします。何よりもチームワークが重要になります。「ものづくりを通した人づくりを、創部以来の信念にしています」と先生は強調します。

社会に出てからも経験を活かしたい

2018年6月、ホンダエコマイレッジチャレンジ燃費競技「もてぎ大会」に参加しました。

 「レースではバッテリーの残量を見る計器類が不調に陥り、調整しながらの走行でした」と坂和さんは振り返ります。車の状況やドライバーの様子にも気配りをしなければなりません。現場での臨機応変な対応が求められたといいます。
 ものづくりの企業への就職が決まっており「社会人になってからも機械技術研究部での経験を活かしていきたいと思います」と今後の決意を語りました。

Profile

矢板高校機械技術研究部<矢板市>

 学科再編で同校に工業系学科が誕生した時に、機械科に渡辺先生が赴任。当時の生徒たちに呼び掛けて、平成7年に同好会として誕生しました。翌年には部に昇格し、同校内でもユニークな部活動として現在まで引き継がれています。

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