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 佐野日本大学高校水泳部の後藤 結愛(ごとう・ゆあ)さん(17)=3年生=は、今年8月のインターハイ「競泳女子100メートルバタフライ」で優勝に輝きました。続いて開かれた全国JOCジュニアオリンピックでも同種目を制覇。2冠達成を仲間と共に喜び合っています。

今年8月のインターハイとジュニアオリンピックの競泳女子100メートルバタフライで1位になった後藤 結愛さん(右)。前キャプテンを務めた山口 陽平さん(左)
今年8月のインターハイとジュニアオリンピックの競泳女子100メートルバタフライで1位になった後藤 結愛さん(右)。前キャプテンを務めた山口 陽平さん(左)

(企画・制作 下野新聞社ビジネス局)

「自分にはできる」という強い思い

 後藤さんは優勝を振り返って「ずっと目標にしていたのでうれしかったし、タイムも自己ベストの58秒台が出たのでびっくりしました」と話します。前日の50メートル自由形は悔しい結果になり、少し落ち込んだと言いますが、気持ちを切り換えて臨み、見事な結果となりました。
 インターハイでの疲労も残る中、そのあとすぐに開かれたジュニアオリンピックに挑戦。「自分にはできる」という強い気持ちで頑張り、同じ100メートルバタフライで優勝。他の種目でもメダル獲得の好成績を残しました。国民スポーツ大会でも200メートルバタフライで2位に入っています。  水泳を始めたのは5歳の時。誰かに強く勧められたわけでもなく、「気がついたら泳いでいました」と笑顔を見せます。全国を意識し始めたのは小学4年生の頃からとのことです。中学生になってから成績も伴うようになり、一層力が入るようになったそうです。水泳の魅力については「自己ベストが出るとうれしいし、出なかった時には改善点を自分で考えて取り組むところが楽しい」と話します。

競技や指導経験の長い大木 啓輔コーチが部の指導を行います
競技や指導経験の長い大木 啓輔コーチが部の指導を行います

準備した結果は自分に返ってくる

 水泳部で前キャプテンを務めた山口 陽平(やまぐち・ようへい)さん(18)=3年生=は、4歳の時に水泳を始めました。「友達がスクールに通っていて、それを見てやりたいと思いました」ときっかけを話します。両親も勧めてくれたそうです。個人種目である水泳は「結果は全て自己責任で、準備してきたことなどがそのまま出ます。そこが団体種目とは違って面白いところ」と魅力を語ります。
 部のまとめ役として、自分から進んでコミュニケーションを取るようにし、人に指示する前に自ら行動することを心掛けたといいます。「みんな楽しそうで、すごくいい部活になったと思います」と、部の雰囲気を話します。良い結果が出せなかった時、仲間たちの励ましが大きな力になった、と感謝しています。
 県総体では自己ベストを出して自由形で3位に入り、平泳ぎでも決勝に進出。続く関東大会予選では自由形で4位でした。「少し悔しい気持ちも残りましたが、個人種目で関東大会に出場することが目標でしたので、達成できてうれしかったです」と高校での競技生活を振り返りました。

大学に進んでも水泳を続ける

 後藤さんは、部活のほかに、普段は佐野市内の民間クラブ「SGCスポーツプラザ」で練習することが多いそうですが、「大会になると部員のみんなが応援してくれるので、とても励みになりました」と仲間たちとの絆を、かけがえのないものと感じています。卒業後は大学に進学し、競技を続け、さらに上を目指します。「世界で戦える選手になりたい。オリンピックに出場して金メダルを取りたい」と夢を膨らませます。
 山口さんは「高校では生活の半分は、部活が占めているような感じでした」と、自分の中で水泳が占めていた大きさを話します。卒業してからは大学に進学し、「サークルで水泳を続けていきたいと思っています。また、自分のタイムを追求するだけでなく、泳げない人に対して教えてあげられるような活動にも取り組んでみたい」と、指導者となることも視野に入れています

高校3年生の集大成として、インターハイとジュニアオリンピックで1位、国民スポーツ大会で2位を獲得した後藤さん
高校3年生の集大成として、インターハイとジュニアオリンピックで1位、国民スポーツ大会で2位を獲得した後藤さん

『謝』の心忘れず頑張ってほしい

 大木 啓輔(おおき・けいすけ)コーチ(52)は、同校の職員として勤務しながらコーチを務めています。民間クラブなどで水泳の長い指導経験があります。
 後藤さんについては「成績が上がるとともに笑顔が出てきました。それに伴って結果もついてきました」。優勝は「それまでの全ての経験が実った結果で、よく頑張ったと思います」と評価します。山口さんについては「キャプテンとして仲間を引っ張りながら、自分の練習にも真面目に取り組んでいました。その努力が3年生での好成績につながったと思います」と話します。
 自身も長年水泳に取り組んできました。つらい思いもしてきたといいます。その経験から「水泳を嫌いにならないでほしい、楽しくやってほしい」と強調します。部活動も、厳しい練習をこなしながらも、和気あいあいと仲良くやれるよう環境づくりに努めています。決まった練習日は設けず、決めた目標に挑戦できるよう自主性に任せています。
 生徒たちには卒業にあたって『謝』という一文字を贈るそうです。「〝ありがとう〟を意味する感謝の『謝』、〝ごめんなさい、すみません〟を指す『謝』。この二つの心を持ち続けていけば、社会人になっても必ず生きてくる、と伝えています。これを感じ取って成長していってほしい」と期待を寄せました。

 

Profile

佐野日本大学高校水泳部(佐野市)

現在所属している部員は、男女合わせて15人。地元の佐野市はじめ、群馬県、埼玉県、宇都宮市など、出身は広範な地域に及びます。合宿所などは置かず、多くが電車などで通学。放課後の短時間で密度の濃い練習に取り組んでいます。

佐野日本大学高校水泳部(佐野市)紹介動画
 
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