ふるさと納税仲介サイト「ふるさとチョイズ」を運営するトラストバンク(東京都品川区)は5日までに、ティッシュペーパーなど家庭用紙製品を返礼品とするふるさと納税への寄付額が、自社サイトで前年同期比1・4倍に増加したと発表した。中でも、小山市が坪野谷紙業(小山市荒井)のクラリスボックスティッシュを返礼品に設定した寄付は人気を集めているという。トラストバンクによると、大手製紙メーカーによる相次ぐ値上げ背景にあるとみられる。
調査は3月1~24日、ふるさとチョイスでの寄付額を基に調べた。
紙製品を巡っては、大手製紙メーカーの大王製紙と王子ネピア、日本製紙クレシアが4月中に、5~10%の値上げに踏み切ることを発表している。3社とも、自動車運転業への残業規制に伴う「2024年問題」への対応で物流コストが増えていることを要因に挙げ、原材料費の高止まりを挙げた社も多い。
トラストバンクは「(大手各社の値上げで)家計への影響が予想される中、家庭用紙製品のお礼品を選ぶ方が増えている」と分析している。
坪野谷紙業の製品が返礼品の寄付は3月28日時点で、さまざまな食品やイベントなど全ての返礼品を含む「すべてのカテゴリーランキング」で5位にランクインしている。