【足利】約15メートルの杉丸太を山頂に打ち立てる伝統行事「石尊山(せきそんさん)の梵天(ぼんてん)祭り」が14日、小俣町の石尊山(486メートル)で行われる。祭りを運営する梵天講は担ぎ手を募っている。
江戸時代から続くとされる祭りで、県無形民俗文化財に指定されている。午前3時に山麓の不動尊で護摩祈祷(きとう)を行った後、若者らが杉丸太を担いで「梵天道」と呼ばれる直線の急斜面を登り、約1時間かけて山頂に担ぎ上げる。山頂で杉丸太の先端に幣束(へいそく)などを取り付け、日の出とともに打ち立てる。
例年、交代要員を含め約50人が担ぎ手として参加している。また、杉丸太に取り付ける小物などを運ぶ人なども必要で、合計で60~70人の協力が必要になる。担ぎ手の高齢化や、新型コロナウイルスの影響で人が集まりにくくなっていることもあり、梵天講は協力者が集まらないのではと危惧しているという。
梵天講世話人の小林功(こばやしいさお)さん(75)は「山頂に丸太を立てた時の達成感は素晴らしいもの。ぜひ参加してほしい」と呼びかけている。
雨天決行。懐中電灯、タオル、水筒、軍手などを持参し、当日午前3時までに不動尊に集合する。駐車場は叶花集会所前広場。参加者にはオリジナルの「梵天Tシャツ」を贈る。(問)藍場淳一(あいばじゅんいち)梵天講代表090・9376・3017。