浅野正富氏

 「市役所の正常化、市民主体のまちづくりは道半ば。流れを止めてはいけない」。人一倍強い正義感を前面に出して再選に挑む。

 最重要施策の「田園環境都市おやまビジョン」策定を巡り、これまで10回近く重ねた市民会議にはほぼ毎回、開始から終了まで出席。参加者の発言や表情、空気感を受け止めてきた。講師として招かれた大学教授らが異口同音に「こんなに熱心な首長は見たことがない」と感心するほどだ。

 弁護士として市内に事務所を構え、地域の諸問題と向き合いながら、市民活動で渡良瀬遊水地の環境保全に取り組んできた。ラムサール条約湿地登録に尽力し、環境問題のエキスパートとして知られる。

 外来植物除去作戦や自然観察会といった野外活動にも積極的だ。アウトドアウエアを身にまとうと、少年のような笑顔に変わる。登山も愛し、日本百名山のうち70座を踏破したものの「市長就任後は更新できていない」と苦笑した。

 乙女1丁目に妻、長男と3人暮らし。