-出馬の理由や決断の時期は。
「5期当選し、公約で掲げたほとんどの事業が達成し、緒に就いた。私の仕事は終わった、市長を辞すという考えでいた。ただ、ここ数カ月、出馬要請を多数頂き、固辞していたが、種をまいた事業の花を咲かせるまでやらないと完成しない、責任を持って次の4年間も務め、道筋を付けてほしいという話を頂き、心が変わった。今月に入ってのことだ」
-福田富一(ふくだ・とみかず)知事とタッグを組んで20年。知事が出馬を表明した影響は。
「知事の考えは注視してきた。2人でいろんな仕事を成し遂げたが、市としても県の理解と協力は欠かせない。(知事の表明は)意識としてあった」

-6期目の公約は。
「JR宇都宮駅西側の再開発、次世代型路面電車(LRT)の駅西側延伸、大谷スマートインターチェンジ、小幡・清住土地区画整理事業、児童相談所の設置など、まちづくりはスピードが命。市民の利益や市の発展を考え、次の4年間で全ての事業を完成、もしくは道筋を付けたい」
-多選批判を免れない中での選挙戦になると思うが、批判に対しては。
「批判は当然だ。慢心、おごり、慣れが出てくる。そうならないよう1期目から自分を戒めてきた。5期目まで同じ気持ちでやってきた。今後も変わらぬ姿勢で市民の利益、市の発展のために尽くしたい」

-何をもって仕事をやり遂げたと考えたのか。
「NCC(ネットワーク型コンパクトシティ)だ。青年会議所時代からうたっていたまちづくりの理念。宇都宮に適用し、だいぶ形になった。4期目が終わった頃、仕事を果たせたという意識を持った」
-過去の選挙は無所属で出馬し、自民党と公明党の推薦だった。今回も? 選対本部長は?
「後援会の考えも、周りの考えもあると思う。出馬を表明したばかり。これから考えたい。選対本部長も決まっていない」
-福田知事は、福田-佐藤体制でまちづくりをしたいと言っていた。
「県政市政の立場で連携し、進めてきた。県庁所在地は、他市町に先駆けて先頭を走る機関車の役割。知事と連携し、深く理解しながら政策を進めることが大事だと、常々肝に銘じてきた。互いに当選できれば今後も連携を取り、仕事ができる。駅西側の再開発やLRT延伸は、県の協力や理解なしでは進めることができない。私も(福田-佐藤を)望んでいる」