災害時に活用できるマンホールトイレ

新都市中央公園の開園式典でテープカットを行う関係者ら

災害時に活用できるマンホールトイレ 新都市中央公園の開園式典でテープカットを行う関係者ら

 【佐野】かまどベンチやマンホールトイレなど、災害時の一時避難に対応した機能も持つ市の「新都市中央公園」が27日、高萩町に開園した。住民らが身近な防災拠点としても利用できる公園施設は市内初。市や地元町会関係者らが出席して開園式典が行われ、金子裕(かねこゆたか)市長は「この公園の持つ意味は大きい。市民はもちろん、観光や買い物に来る皆さんの安心にもつなげていく」などと語った。

 同公園は市が廃止した一般廃棄物最終処分場の跡地を活用し、2012年度から12年かけて整備した。事業費は約5億7千万円。広さは約3・2ヘクタールで、芝生広場や多目的広場、スポーツ広場に複合遊具などを有し散策からスポーツ、レクリエーションも楽しめる。

 市民の憩いの場としての機能に加え、災害時の一時避難所としても活用できるよう、各種防災設備を設置した。煮炊き用のかまどとしても利用できる「かまどベンチ」2基や、緊急時には排せつ用に使える「マンホールトイレ」9穴が備えられている。

 シートを取り付けて囲うことで救護室となる「防災あずまや」も設けた。ソーラー照明は常時蓄電するため停電時にも点灯し、有事の際には充電や電化製品の使用も可能という。

 式典では同公園の愛称も公表された。住宅建築・販売のグランディハウス(宇都宮市)がネーミングライツ・パートナー企業となり、「グランディ新都市セントラルパーク」の愛称に決まった。ネーミングライツ料は年額110万円で、契約期間は29年3月末まで。