【那須】観光・食・農の連携による地域活性化を目指し、地元農業者や観光業者らでつくる「なすとらん倶楽部(くらぶ)」は20日、湯本のホテルで地域連携フォーラム「なすとらん会議」を開き、2024年度版「那須の内弁当(なすべん)」をお披露目した。
なすべんは町に伝わる九尾の狐(きつね)伝説にちなみ、那須の食材9種類を使い、9品に仕上げたランチプレート。
同会議には約60人が参加した。24年度版なすべんを提供するのは高久乙の「那須高原友愛の森 なすとらん」、大島の「那須どうぶつ王国BBQガーデン」、高久丙の「ホテルエピナール那須 和匠ダイニング菜す乃」と「囲炉裏料理 与一」、湯本の「休暇村那須」の5団体。与一の川崎哲一(かわさきのりかず)料理長(50)は「牛カツに合うものと考え、米粉パンを用意した。料理を通して那須の食材の魅力が伝われば」と期待を寄せた。
那須の内弁当地域活性化協議会の鈴木和也(すずきかずや)会長(62)は、10年度に始まったなすべんの販売数が24年度中に累計35万食を達成する見込みであることを説明。「経済波及効果は約20億円。特別メニューを用意するなどして、那須の思いをより強く伝える方法を考えたい」と意欲を述べた。
なすべんの価格は1700円で各施設とも1日10~20食限定。3月1日から順次提供を開始する。