来年の正月に向け、県内の飲食店や百貨店でおせち商戦が本格化している。元気寿司(宇都宮市大通り2丁目)は今年初めておせちを販売するほか、東武宇都宮百貨店(宇都宮市宮園町)は東武鉄道の新型特急「スペーシアX(エックス)」をモチーフにした新たなおせちを用意した。新型コロナウイルスが5類に移行してから初の正月。人が集まる機会が増え、大人数で食べるおせちの需要増加が予想される中、各社は販売を強化している。
元気寿司は3~4人前用の2段重おせちを販売する。「イセエビ」や「鮑(あわび)の柔らか煮」など44品目を詰め合わせた。価格は2万1600円。年末年始は持ち帰りを含め最も来客が増えるといい、おせちという新たな商品を加えて、新規顧客の獲得を目指す。
同社の担当者は「新年にふさわしい豪華な食材を数多くそろえた」と強調した。全国の元気寿司、魚べい、千両で12月15日まで予約を受け付けている。
東武宇都宮百貨店は約170種類のおせちを用意する。東武百貨店オリジナルとして企画されたのが、7月に運行が始まったスペーシアXにちなんだおせち。松前漬けや黒豆、ローストビーフなどを味わえる。車両を模したお重の「スペーシアX型おせち(和洋)六段重」は2万5920円。
東武百貨店のオンラインショップでは予約を受け付け中。宇都宮などの店舗では今月16日に予約受け付けを始める。
同社によると、コロナ禍は少人数向けのおせちの人気が高まった。今年は5類移行で帰省する人が増え、大人数用の需要が高まる見込みという。担当者は「多種多様なおせちを、ぜひ楽しんでほしい」と話している。