栃木県は26日、日光市の第一いろは坂(国道120号、下り)に、車で走ると走行音が音楽のように聞こえる「メロディー道路」を整備したと発表した。県内では初の導入となる。同所付近に多くのニホンザルが生息することや日光東照宮の三猿にちなみ、海外でも認知度の高いゴダイゴの「モンキー・マジック」を選曲した。28日から規制を解除し、全面開放する。
メロディー道路は路面に多数の溝を設け、タイヤとの接触で音が出る仕組み。約200メートルの区間に整備し、法定速度の時速40キロで走行すれば20秒ほど音が発生する。スピードが出過ぎているときれいに聞こえないため、速度低減にもつながるという。
また、同所は下りカーブで事故危険箇所になっており、雪などによるスリップ事故を防ぐ目的で、特別な工法で路面凍結を抑制する効果も加えた。
県道路保全課によると、メロディー道路は2022年度までに全国で約40カ所整備されているという。
いろは坂は、同市街と奥日光を結ぶ重要な観光道路。今年は県誕生150年の節目の年で、6月には同市で先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合の開催を控えており、県は観光誘客や本県の魅力向上も期待している。
同課の担当者は「多くの人に足を運んでほしい」と話し、大型連休は混雑が予想されるため安全運転も呼びかけている。