雷鳴抄

誰もが祝福されること

部屋の電気が消え、ケーキのろうそくに火がともされると、その小学生は、体を硬直させてしまった。何が起きているのか分からない。

2/4 8:00

竹の水仙

寂れた宿に長逗留（とうりゅう）している男がいた。毎晩大酒を飲んではごろごろしているが、宿代を払おうとしない。

2/3 8:00

水道水は人が作っている

１０９年前、宇都宮市で水道の給水が始まった。２年４カ月の歳月をかけ、日光市瀬川に今市浄水場が建設された。

2/2 8:00

浮世絵の二の舞いになる前に

せせらぎが流れ、水音が聞こえてくる。水が張られた田の上を風がなでて行く。夕立が迫る中、セミが一斉に鳴きだす。

2/1 8:00

キャット倶楽部

花街があった鹿沼で戦前の１９３５年、珍しい野球チームが結成された。メンバーは地元で働く芸妓（げいぎ）たち。

1/31 8:00

大阪万博

バスを降りると、アスファルトの焼けた臭いが鼻をついた。

1/30 8:00

将棋を愛する者たちがいた

世間が期待しているのは、女性棋士の誕生だ。そして、自分はこの対局に何を懸ければいいのか分からない－。

1/29 8:00

郷土力士が大活躍

ことしの大相撲初場所２日目、初めて両国国技館の門をくぐった。ずいぶん前のことのようだ。

1/28 8:00

肉食化するツキノワグマ

北海道で「ＯＳＯ１８」と名付けられた雄のヒグマが駆除されたのは、２０２３年の夏だった。

1/27 8:00

400歳、すばるの輝きが同い年

寒さの厳しい宵は、上空に美しい星空が広がる。天頂付近を見上げると牡牛（おうし）座がある。赤っぽい星アルデバランは牡牛の赤い目。

1/26 8:00