【鹿沼】9日投開票の市長選で、下野新聞社は期日前に出口調査を実施し、計697人の回答を得た。選挙戦は無所属新人同士の一騎打ちとなり、初当選した前県議の団体職員松井正一(まついしょういち)氏(58)は、以前からの支持層である立憲民主党支持層の9割を固めたほか、無党派層の7割超の支持を集めた。元県議の歯科医師小林幹夫(こばやしみきお)氏(70)=自民、公明推薦=は自民党支持層の8割近くを固めたが、及ばなかった。全回答者の5割弱を占めた無党派層の動向が勝敗の鍵となったことがうかがえる。
出口調査は、期日前投票期間の4、5日の2日間、市役所のほか、東部台、菊沢、北押原の3コミュニティセンターに設置された投票所で実施した。投票した候補者と回答者の年代、性別、支持政党、在住地区を聞いた。
回答によると、松井氏支持は56・8%、小林氏支持は43・2%。選挙結果は、松井氏2万4600票、小林氏1万6410票となり、やや差が開いた。
調査結果を支持政党別に見ると、松井氏が立憲民主支持層の90・4%、自民支持層の21・2%、無党派層の70・5%の支持を集めた。松井氏を支援した中に自民系市議もいたことなどの影響がうかがえる。
一方、小林氏は自民支持層の78・8%、公明支持層の100%を固めた。
年代別では、30、40代を除く全ての年代で松井氏が上回った。松井氏は20代の67・9%、70代の60・3%、50代の58・4%の支持を集めた。小林氏は子育て世代の30、40代が松井氏を上回った。
性別で見ると、松井氏の51・3%が女性、小林氏は56・1%が男性だった。
地区別では、市内六つの全地区で松井氏が小林氏を上回った。