目を凝らして砂金を探す参加者

 【那珂川】大田原市佐良土の県なかがわ水遊園は18日、健武(たけぶ)の新太郎橋付近の武茂川で、砂金採りの体験会を開いた。親子連れら約40人が参加し、川底に眠る小さな宝探しに熱中した。

 体験会は「古代産金の里」として知られる同地区の歴史などを、楽しみながら学んでもらおうと昨年から開催している。町なす風土記の丘資料館が協力した。

 初めに、同館の金子智美(かねこさとみ)学芸員が、産金の歴史や砂金の特徴などを説明。周辺で採れた砂金が奈良東大寺の大仏に使われていたことも紹介した。

 その後、参加者は川に入って砂金採りに挑戦。砂金と小石などをより分ける「パンニング皿」に土砂をすくい入れ、揺り動かしながら選別。残った砂の中に、他の鉱物より比重が重く揺らしても動かない砂金がないか、目を凝らして探していた。

 母親と2人で参加した那須塩原市豊浦小6年桐生埜衣(きりゅうのい)さん(12)は、砂金の採取に成功。「すごく小さくて見分けるのが難しかった。この地区の砂金が奈良の大仏に使われていたとは知らなかった」と話した。