85キロを踏破しゴールする生徒たち

 【大田原】一昼夜かけて歩く大田原高の伝統行事「85キロ強歩」が16日、完遂した。初日の15日夜から雨にたたられたが、生徒互いに励まし合いながら奮闘。85キロの完全踏破は5年ぶりとなるだけに「完歩を果たせなかった先輩たちの思いを受け継ぎ、乗り越えられた」との声が上がった。

 新型コロナウイルス禍や悪天候のあおりを受け、2020~23年の4年間は完全実施できなかった。

 16日午前11時、先頭の生徒たちが学校に姿を見せると、待ち構えていた保護者らが拍手し「お帰り」などと出迎えた。生徒たちは笑みを浮かべ、ゴールラインを踏み越えた。

 ことしの強歩には生徒557人が参加し410人が完歩。強歩委員長の3年渡辺優人(わたなべゆうと)さん(17)はゴール後「踏破がかなわず悔し涙を流した先輩もいる。雨にぬれても自らを奮い立たせた」と充実感をにじませた。