石塚さん(前列中央)を祝う両郷書心会の会員たち

花束を受け取る石塚さん

石塚さん(前列中央)を祝う両郷書心会の会員たち 花束を受け取る石塚さん

 【大田原】両郷地区を中心に活動する書道愛好家グループ「両郷書心会」の石塚良庵(いしつかりょうあん)(本名・良太(りょうた))さん=中野内=は、97歳になった今も毎月欠かさず作品を出品し精力的に活動を続けている。3日には同会の会員ら約20人が一足早い「白寿のお祝い会」を開き、花束と白いちゃんちゃんこを贈った。石塚さんは「光栄に思う。書道だけは1カ月も休んだことがない。最後までやり続けたい」と話し、創作意欲が衰えることはない。

 石塚さんは1926年9月生まれ。10歳の頃、宇都宮市の「墨池会」に入会し書道を始めた。戦時中は日光精銅所に動員され、戦闘機の部品製造の任に当たった。「その数年間だけは書道ができなかった。工場には習字道具を持ち込めなかった」とさみしげに語る。