野菜の間引き作業を行う基礎コースの受講生

 【那須塩原】市内での就農促進に向け、農業に関心がある市民らに野菜の生産技術を学んでもらう市の研修事業「チャレンジファーマー制度」が2021年度の本格スタートから3年目を迎えた。受講生の目的やレベルに応じた五つのコースを用意し、未経験者の参加も歓迎。近年の就農相談件数や新規就農者は増加傾向にあり、市の担当者は「農業の担い手確保につながっている」と効果を実感している。

 チャレンジファーマーの前身事業は11年度に創設された「シルバーファーマー制度」。同制度は60歳以上を対象にしていたが、より若い世代の就農を促進するため内容を刷新した。研修コースは「基礎」「おためし」「応用」「実践」「インターンシップ」の5段階あり、修了者数は21年度が37人、22年度が36人。このうち初心者向けの基礎コースは4~12月の間で計20日間、露地野菜の栽培技術の基本を講義と実習で学ぶ。受講料は5千円。就農希望者から農家の跡継ぎ、家庭菜園で上達を目指す人まで、受講者の顔ぶれはさまざまという。