【大田原】乳がんの予防や検診の重要性を啓発する今月のピンクリボン月間に合わせて、黒羽田町の大雄寺(だいおうじ)を拠点に活動する乳がん患者交流会「蓮(はす)の花の会」はこのほど、同寺本堂で「ピンクリボンコンサート」を開催した。
同会のピンクリボン活動の一環。演歌歌手入山(いりやま)アキ子(こ)さんのバックバンドのサックスパートメンバーで結成した「ZANZA Quartet(ザンザカルテット)」が、「見上げてごらん夜の星を」「情熱大陸」「涙そうそう」など約10曲を披露した。
演奏の合間には、メンバーの高根(たかね)みずきさん(48)が、定期検診のオプションで乳がんが見つかったエピソードや放射線治療の体験談を語り、「怖がらずに検診を受けてください」と呼びかけた。
約60人の聴衆はリズムに合わせて手拍子をしたり歌を口ずさんだり、思い思いに演奏を楽しんだ。那須町寺子乙、自営業小林悦子(こばやしえつこ)さん(42)は「美しいサックスの四重奏が本堂の空間に響いて素晴らしかった。来月検診を受けるが、改めて大切さを実感した」と笑顔を見せた。
同会の高橋恵未(たかはしめぐみ)代表(48)は「コンサートを通してピンクリボンの活動を広く知ってもらえた。今後も患者支援の輪を広げていきたい」と語った。