本番に向けて太鼓を練習する児童

 【芳賀】地域の郷土芸能の学びに力を入れる芳賀東小は、21日の運動会で全児童、保護者、地域の関係者らが一堂に参加する盆踊りに挑戦する。児童が民謡を歌い、地域の団体と一緒におはやしも披露するなどして、地域の文化への理解と地域住民らとのつながりを深める。昨年は新型コロナウイルス感染症に伴う制限があり、演奏も含めた本格的な実施は今回が初めて。

 同校は教育目標の一つに「ふるさとをおもう子」を掲げ、音楽や社会、体育の授業に地域に伝わる雅楽や太々神楽、盆踊りといった郷土芸能の学習を取り入れている。授業では地域の団体が指導し、地元の夏祭りで児童がおはやしを披露するなど、地域との連携に力を入れる。

 運動会に向けて「延生地蔵尊盆踊りお囃子(はやし)会」の指導を受け、郷土芸能クラブの児童が練習を重ねてきた。日光和楽踊りをベースに、地域の特徴を盛り込んだ独自の歌詞で民謡を歌い上げ、児童が太鼓を、同会が笛などの演奏を担当する。

 6年の社本紗衣良(しゃもとさえら)さん(12)は「太鼓の強弱やリズムなどに気を付け、みんなが楽しく踊れるように頑張りたい」と意気込む。同保存会会長の豊田滋夫(とよだしげお)さん(66)は「児童が地域の郷土芸能に興味を持ち、入りこんでくれるのは本当にうれしい」と本番を楽しみにしている。