県戦没者追悼式で黙とうする参列者=15日正午、宇都宮市陽西町

 県戦没者追悼式が15日、宇都宮市陽西町の護国神社で行われ、遺族約230人が戦没者の冥福と世界の恒久平和を祈った。

 県戦没者合同慰霊祭執行委員会が主催し、県内市町の遺族会連合会などから遺族が参列した。

 追悼式で同委員会会長の木村好文(きむらよしふみ)県議は「遺族は共に深い悲しみに耐え、幾多の困難を乗り越えてきた。戦争の惨禍は二度と繰り返さない」と述べた。同委員会名誉会長の福田富一(ふくだとみかず)知事は「全ての県民が安心して心豊かで幸せな生活を営むことができるよう、なお一層の努力をする」と誓った。

 参列者は全国戦没者追悼式のテレビ中継に合わせ、正午から1分間、黙とうした。

 参列した鹿沼市遺族会連合会会長の小曽戸広(おそどひろし)さん(86)は父道三(みちぞう)さん(享年28)が中国で戦死した。「おやじのような死に方をする人はもう出してはいけない」と強調。県内遺族の高齢化に懸念も示し、「平和を訴え続けるには子や孫世代による会も必要だ」と訴えた。