【鹿沼】災害時に避難所への支援物資の供給を円滑に行うため、市は26日、とちぎ流通センター協同組合と「災害時における支援物資の受入及び配送等に関する協定」を締結した。組合に加盟する56社の物流網を使った物資の供給が可能になる。市が支援物資の受け入れに関する協定を結ぶのは初めて。同組合と自治体との締結は県内初。
同組合は東北自動車道鹿沼インターチェンジ南側約31万平方メートルの区画に物流拠点を持つ企業で構成。市はこれまで、下石川のTKCいちごアリーナを支援物資を集める拠点としていたが、床の耐荷重量の不足や荷物の搬入口が限られるなどの問題があった。また避難所への物資の配送は職員が公用車を使って行っていた。
協定により市は災害時、市に届いた支援物資の受け入れや、ドライバーやトラックの提供、避難所への物資の搬送と積み下ろしなどを同組合に要請できる。
同日市役所で開かれた締結式で佐藤信(さとうしん)市長は「災害が多発する中、心強い態勢ができ感謝したい」と述べた。岩本泰史(いわもとやすし)代表理事(58)は「市内を拠点とする組織として市民の安全安心に貢献できるのは意味のあること」と話した。