ヤギに草を食べさせる東洋大生

 【大田原】農業体験を通し地方が抱える課題や食材への理解を深めようと、東洋大経営学部の蜂巣旭(はちすあきら)准教授(43)=蛭田出身=のゼミ生が7日、同大全学部を対象にした市内への農業体験ツアーを開催した。8学部から計23人の学生が花園の農家2軒を訪れ、野菜の収穫など農作業に汗を流した。

 同ゼミはこれまで、県農業振興事務所や市と連携し、農家の支援やマルシェ運営などに取り組んできた。今回は経営学部以外も含めた多くの学生にも、地方の課題や農業に関心を持ってもらおうと企画した。

 学生は初めに、50種類以上の野菜を無農薬で育てている農家手塚尚美(てづかなおみ)さん(44)の畑を訪問し、種まきや野菜の収穫、畑の除草に活躍するヤギの世話などを体験した。続いて米農家西岡智子(にしおかともこ)さん(47)方の農泊施設では、米粉のクレープや焼きおにぎりなど、米を使ったさまざまな料理を楽しんだ。

 経済学部3年中田彩花(なかだあやか)さん(20)は「農作業の体験を通して、普段食べている食材がどのように生産されているのかを学べた」と話した。

 今回のツアーで収穫した野菜は、同大の学食で15日まで販売する限定メニュー「ロコモコ」の食材に使用している。