満開のカワヅザクラを楽しむ来場者たちでにぎわった「宇都宮城桜まつり」

カワヅザクラが満開の会場内に並んだ飲食などのテント。行列ができる店も

満開のカワヅザクラを楽しむ来場者たちでにぎわった「宇都宮城桜まつり」 カワヅザクラが満開の会場内に並んだ飲食などのテント。行列ができる店も

 宇都宮城址(じょうし)公園で4年ぶりに「宇都宮城桜まつり」が開かれました。この後も桜のイベントは続々と開催予定で、街なかに“花見”が戻ってきました。紹介します。

 青空の下、濃いピンク色の帯が公園を包む。55本のカワヅザクラだ。宇都宮で一番早い桜祭り「宇都宮城桜祭り」(「よみがえれ!宇都宮城」市民の会主催)が始まった。「開催できて感激です。何とか開催したいと毎年、考えてきましたから」と同会事業推進委員長の四ノ宮茂樹(しのみやしげき)さん(76)。

テーマは「和」

 会場は飲食などのテントが並び、午前中からにぎわった。祭りは「和」がテーマ。ステージでは和太鼓の演奏や演舞などが披露され、初めて実施された子どもたちへの着物や忍者の衣装の貸し出しも予約でいっぱいだ。

 野だてをしていた中央地区こども茶道教室の中央小6年、大貫真生(おおぬきまお)さん(12)は「いつもは仲間だけですが、いろいろな方に振る舞い、おいしかったと言われてうれしかった」と、顔をほころばせた。

 公園の南側の芝生では家族連れや友人のグループが弁当を食べたり、缶ビールをプシュッとしたりしている。私もここで一杯。とはいえ、仕事中なので缶のお茶を開けた。見慣れていたはずの花見の光景が新鮮だ。ああ、本当に春が来た。まだまだ困難なこともあるけれど。喜びがこみ上げてきた。

 さてカワヅザクラで有名な城址公園だが、ほかにも5種類の桜が植えられている。カワヅザクラに続きソメイヨシノ(3本)やシダレザクラ(13本)、オオヤマザクラ(54本)などが開花し、長く楽しめる。ちなみにシダレザクラのうちの1本は、城山西小にある市天然記念物「孝子桜」の子孫で、2005年の植栽だという。

4年ぶりに川床

 街なかの桜のイベントは他にもある(時間短縮などをするものもあり)。29日から4月9日は「かまがわ川床桜まつり」(宇都宮まちづくり推進機構主催)が二荒町の釜川で開かれる。川床設置は4年ぶり。シダレザクラで知られ、ぼんぼりも点灯。8、9日はジャズバンドの演奏もある。

 また桜の名所、八幡山公園は30日から4月9日、4年ぶりにぼんぼりを点灯する。屋台も約60軒が並び、宇都宮タワーを桜色でライトアップする。

 100本近いシダレザクラが人気の田川沿いでは、4月2日午前11時から午後8時、宮の橋付近の田川遊歩道で「宮SAKURA祭」が開かれる。宇都宮共和大の学生らの団体「U-city planning」が昨年に続き企画した。

 音楽ライブやハンドメイド品の販売などが行われ、飲食も4店舗が出店する。企画代表の3年福田珠花(ふくだみか)さん(21)は「花見を楽しみながら、地元で活躍する人や店を知ってほしい」と来場を呼びかけている。

 (問)かまがわ川床桜まつりは宇都宮まちづくり推進機構028・632・8215、八幡山公園028・624・0642、宮SAKURA祭は宇都宮共和大西山研究室090・6112・4689。