宇都宮大で開かれた追悼の催しで準備をする村上さん(左)と岩舘さん=11日午後、宇都宮市峰町

被災地への思いを胸に準備をする村上さん(右)と岩舘さん=11日午後、宇都宮市峰町

宇都宮大で開かれた追悼の催しで準備をする村上さん(左)と岩舘さん=11日午後、宇都宮市峰町 被災地への思いを胸に準備をする村上さん(右)と岩舘さん=11日午後、宇都宮市峰町

 東北を離れても震災からは離れたくない。東日本大震災による東京電力福島第1原発事故に伴い、自主避難を経験した福島市出身の宇都宮大地域デザイン科学部1年村上愛海(むらかみあいみ)さん(19)は、宇大の学生団体で震災の復興支援に取り組む。「住民同士の助け合いや日頃の備えの大切さを伝えていきたい」。コロナ禍が明けつつある中、幼心に刻まれた12年前の記憶を胸に、栃木県から支える側へと歩みを進める。

 同じ県内でも、これほど復興に差があったのか-。昨秋、津波被害を受けた仙台市の沿岸部と福島第1原発が立地する福島県双葉郡を相次いで訪れた。宮城、福島両県で育ったが、住み慣れた地域との景色や活気の違いは衝撃だった。