【小山】農産物生産加工販売のエイジェックファーム(中央町3丁目)と社会福祉法人パステル(乙女)は19日までに、パステルに通う障害者が製造する桑の葉パウダーを使って昭和女子大の学生が考案したグラノーラ「桑ノーラ」の商品化を決めた。イチゴやかんぴょうに続く本県の特産品を目指し、3月にも都内や市内で発売する。
商品化は、都内の直営店などで本県産野菜や加工品を販売するエイジェックファームが企画した。店でパステルの桑関連食品を扱っていることから桑に着目し、パステルにコラボを持ちかけた。また、特産品開発でつながりのある同大食健康科学部の高尾哲也(たかおてつや)教授を通じ、学生に商品の試作を依頼した。
学生6人は和洋菓子7点を試作し、13日にパステルでプレゼンテーション。作り方のほか、販売ターゲットや商品のコンセプト、栄養量、原価なども説明した。
桑ノーラは、焼いて砕いたナッツにドライフルーツを加え、桑の葉パウダーをまぶした商品。ヨーグルトやパフェのトッピングなど食べ方がアレンジできる点が評価された。パステルが製造し、エイジェックファームの直営店やパステルの商品卸先の店舗などで販売する。価格などは今後詰める。
試作品のうち、桑の葉パウダーを混ぜた皮に桑の実果汁を混ぜたクリームを挟んだ生どら焼きはパステルのレストランメニューに載せる。
石橋須見江(いしばしすみえ)理事長(83)は「絹織物を作るため特産だった桑を、食文化として広めたい。学生がくれた面白いアイデアを、気軽に食べてもらえる商品につなげたい」と期待を寄せた。