新庁舎開庁に伴い整備中の新たな市役所駐車場について小山市は、来年度中としていた使用開始予定を一部前倒しし、来年5月には庁舎南側の約40台分を使えるようにする。思川方面へ下りる形の既存の西側駐車場と庁舎は高低差が8メートルもあり、急な階段を使わざるを得ない来庁者から「きつい」と苦情が相次いでいた。市は「ご迷惑をおかけしている。少しでも早く供用開始したい」と平謝りで、さらなる前倒しも検討する。
新庁舎は旧庁舎の駐車場に建てられ、昨年5月の開庁後に旧庁舎解体と新駐車場整備が始まった。西側駐車場と庁舎をつなぐ階段も取り壊され、車での来庁者は迂回(うかい)して市中央市民会館脇の階段を上らなければならなくなった。
早速苦情が寄せられ、市は昨夏から庁舎北側の御殿広場を約80台分の臨時駐車場にした。しかし賄いきれず、警備員に誘導され多くの車が西側駐車場の利用を余儀なくされている。新庁舎は乳幼児健診の会場でもあり、高齢者だけでなく小さな子どもを抱いた母親らも息を切らして階段を上る光景が日常茶飯事になった。
市は庁舎南側とすぐ西側に計120台分の新駐車場を計画しており、本年度は来年1月末をめどに地面を固める工事までを予定していた。この契約を変更し、3月末までにまずは南側を完成させ、大型連休明けから使用できるようにする。御殿広場は、新駐車場が全て出来上がるまで引き続き臨時駐車場として使う。
契約の変更議案が14日、市議会総務常任委員会で可決された。市民の苦情を日々聞いている市議からは、工事終了から使用開始まで1カ月強ある期間の短縮を求める声が出た。市側は「検討する」と約束した。