ブランド牛として人気の「足利マール牛」

 【足利】市は新たな財源確保として10月下旬から、ふるさと納税の返礼品に「足利マール牛」1頭分(400キロ)を加えた。寄付の設定額は、市で最高額の1千万円。話題性のある返礼品を用意することで、市の知名度を向上させる狙いがある。

 マール牛は、羽刈町の長谷川農場が肥育するブランド牛。ワイン醸造所「ココ・ファーム・ワイナリー」のワインぶどうの搾りかすを発酵させ、給餌している。赤身とサシのバランスが取れたジューシーな牛肉と評価されている。

 1頭分の内訳は肩ロース56キロやサーロイン30キロ、ウワバラ40キロなど。賞味期限は冷凍で約2カ月としている。ほかにも2分の1頭分(200キロ)は寄付額550万円で設定した。

 市の返礼品はこれまで、キングサイズのベッドで35万円が最高額。1千万円の高額品を設定した背景には、寄付獲得を巡る各自治体間の競争激化があるという。

 市地域創生課の担当者は「牛肉自体を返礼品にしている自治体は多く、埋もれてしまう。インパクトのある返礼品を加え、まずは足利を知ってもらうことが必要」と理由を明かす。

 市は今回、新たな返礼品として足利織姫神社での結婚式利用券(寄付額105万円)や、足利学校でのフォトウエディング利用券(同50万円)なども加えた。

 寄付は楽天ふるさと納税やふるさとチョイス、ふるなびなどの各サイトで受け付けている。