定例記者会見に臨む福田知事=22日午後、県庁

 福田富一(ふくだとみかず)知事は22日の定例記者会見で、宇都宮市などが進める次世代型路面電車(LRT)のJR宇都宮駅西側延伸事業について、事業費の肥大化を防ぐため、同駅をまたぐ工事を切り離し「西側だけ(を行う)というのも有力な選択肢」との持論を述べた。

 同市は20日、開業を2036年3月、概算事業費を698億円(税抜き)とした「軌道運送高度化実施計画(案)」を公表。福田知事は「(目標としていた)30年から少し遅れるが、期待している県民市民が多いので、開業できるよう準備を進めてほしい」と歓迎した。

 一方、資材や人件費の高騰を鑑み「(事業推進に向け)予算をどう確保するか、市はしっかり考えてほしい」とコメント。駅をまたぐ工事に膨大な費用を要すると想定されることから、停留場「宇都宮駅東口」-「教育会館前」の4・9キロ区間のうち「どこを先にするか(という判断に)、かじを切るか切らないかだ」と指摘した。