栃木県無人自動運転移動サービス推進協議会が16日、県庁で開かれ、バスを使った実証実験を本年度予定している下野、小山、日光の3市の担当者が概要を説明した。下野市は来年2月にも、運転手なしで走行する県内初の「レベル4」で行うと報告した。
同市は昨年度まで、JR自治医大駅-同大付属病院の0・9キロ区間で、運転席に運転手を配置した「レベル2」での実験を展開。見えてきた課題を踏まえ、本年度は、全国で8地域しか運行していない「レベル4」に駒を進める。さらに隣接する小山市と連携し、運行管理などでのメリットを検証して広域的かつ効率的な自動運転体制のモデル形成を目指す。
同市は下野市と同じ車両を使い、JR小山駅-ハーヴェストウォークの3キロ区間で11月2~18日に一般客を乗せて「レベル2」で行う。日光市も「レベル2」で同月、奥日光低公害バス路線(片道9・3キロ)で実施するほか、今月末にかけて、中禅寺温泉バス路線(13キロ)で一般試乗は行わない形での実験を展開していると説明した。
出席者からは、県民が乗車を体験するだけではなく、自動運転への理解を深め、将来的な利用につなげる「社会受容性の向上が重要」との意見が出された。