例大祭で行われた流鏑馬

 【大田原】弓の名手、那須(なすの)与一(よいち)にゆかりがある南金丸の那須神社で15日、秋の例大祭が行われ、与一にちなんだ流鏑馬(やぶさめ)が奉納された。

 同神社は仁徳天皇時代の創建とされ、本殿や楼門は国重要文化財に指定されている。与一が源平屋島の戦いで扇の的を射る際に必中を念じたと伝わる。

 この日は大勢の見物客が見守る中、射手が約300メートルの参道を馬で駆け抜け、的を目がけて矢を放った。御利益があるとされる割れた的に見立てた木片が参道に散らされると、子どもたちが競うように拾った。

 与一太鼓や子ども相撲のほか、笛とささらで3頭の獅子が舞い踊る市指定無形民俗文化財の那須神社獅子舞も奉納された。

 両親と共に訪れた南金丸、小学1年の伊藤瑚珀(いとうこはく)さん(6)は「初めて流鏑馬を見た。矢が当たってすごかった」と笑顔。木片も手にして「うれしかった。家に飾りたい」と話した。