クビアカツヤカミキリを探す参加者

 【足利】特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」を駆除する市民参加型イベント「クビアカバスターズ」が6月28日、田所町の市総合運動公園敷地内で開かれた。前身の「クビアカみっけたい!」時代を含め4年目となる今年は飛び入りも含め66人が参加し、計110匹を駆除した。

 サクラなどの樹木を食い荒らし、枯死させるクビアカ。メス1匹で最大千個産卵するなど、繁殖力が強い。イベントは成虫の捕獲を通して、防除意識とサクラ保全意識の醸成が目的。2019年に結成された市民ボランティア団体「クビアカみっけ隊」のメンバーなど、幼児から高齢者まで幅広い年代の人が参加した。

 参加者は「成虫いっぱい捕るぞ」の掛け声を合図に探索を開始。虫取網を使い、器用に捕まえていった。捕獲数の多い上位3人などにはクビアカの標本が贈られた。計17匹を捕獲し1位となった群馬県明和町、中学2年坂巻優衣(さかまきゆい)さん(14)は「サクラがなくなってしまうのは嫌なので参加した。こんなに捕れると思っていなかったので驚き」と声を弾ませた。

 市環境政策課の松島一司(まつしまかずし)さんは「成虫飛散のピークに当たり、捕獲数は昨年よりも多い。市民に関心を持ってもらい、日常生活でも駆除してもらいたい」と期待を寄せた。

 イベントに先立ち、枯死し伐採された樹木の再利用に活用する破砕機1台などの贈呈式も行われた。寄贈した足利ガスの石川恭敬(いしかわやすたか)社長に対し、早川尚秀(はやかわなおひで)市長が感謝状を贈った。