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 栃木県小山市間々田地区に伝わる国重要無形民俗文化財の「間々田のじゃがまいた」が5日、間々田八幡宮(はちまんぐう)などで行われ、地元住民が全長15メートルの巨大な「蛇(じゃ)」を担ぎながら五穀豊穣(ほうじょう)や疫病退散を願った。

「水飲みの儀」で水しぶきを上げながら池を進む大蛇=5日午後0時25分、小山市間々田
「水飲みの儀」で水しぶきを上げながら池を進む大蛇=5日午後0時25分、小山市間々田

 江戸時代から約400年続く奇祭。毎年5月5日に行われ、真竹にわらやシダを巻いた竜頭蛇体の「蛇」を七つの自治会がそれぞれ作り、子どもが中心となり地区内を練り歩く。

 この日は午前10時半に7体が同八幡宮境内に集結。蛇の口にお神酒が注がれると、担ぎ手が「じゃーがまいた、じゃがまいた」と掛け声を上げ、最大の見せ場「水飲みの儀」の舞台となる弁天池に向かった。

 担ぎ手もろとも池に飛び込んだ蛇が大きな水しぶきを上げるたび、池を囲んだ来場者からは大きな拍手や声援が送られた。

 間々田のじゃがまいた保存会の斎藤栄一(さいとうえいいち)会長(81)は「今年も素晴らしい蛇体が勢ぞろいした。これからも『間々田のじゃがまいた』の保存と伝承に全力を尽くす覚悟だ」と述べた。

◇ほかにも下野新聞フォトサービスに写真