女学生時代の戦争体験を語り合う大塚さん(右)と半田さん=2月28日午後、宇都宮市内

 女性ゆえに強いられた忍従や恐怖。戦争は兵士のみならず、銃後の女性たちにもさまざまな犠牲をもたらした。「戦争は始まったらおしまい。今を『戦前』にしてはいけない」。戦後80年の今年、戦渦を生き抜いた宇都宮市在住の元女学生は訴える。国際女性デーの8日を前に、2人に話を聞いた。

 「ろくに勉強もできないし、制服も着られやしない。違和感しかなかった」

 1945年春。12歳で旧制宇都宮第一高等女学校(現宇都宮女子高)に入学した大塚豊子(おおつかとよこ)さん(92)=宇都宮市戸祭4丁目=は、程なく勤労動員に駆り出された。念願のセーラー服が、もんぺに変わった。