栃木、小山市、野木町など4県4市2町にまたがる渡良瀬遊水地で1日、春の風物詩「ヨシ焼き」が行われた。

見物客の前で炎と煙を上げる渡良瀬遊水地のヨシ原=1日午前9時10分、栃木市藤岡町内野
4市2町などでつくる「渡良瀬遊水地ヨシ焼き連絡会」が、希少植物の発芽促進や病害虫の駆除、ヤナギの樹林化防止などを目的に毎年実施している。
午前8時半、ヨシ原の12カ所で火入れが行われるとバチバチと音を立てて燃え広がり、瞬く間に煙が辺りを覆った。午後6時半ごろまでに予定区域の約8割となる1200ヘクタールを焼いた。
周辺の土手には約2700人の見物客が訪れ、炎に包まれる遊水地や巣を飛び立つコウノトリを写真に収めていた。初めて訪れたという千葉県野田市岩名、無職矢野賢(やのまさる)さん(75)は「池に映る炎がきれいだった」と満足そうに話した。