患者をストレッチャーに乗せて病院内を移動した災害初動訓練

 【矢板】災害拠点病院で災害派遣医療チーム(DMAT)指定病院の富田の国際医療福祉大塩谷病院は2日、院内で本年度最初の災害初動訓練を実施した。

 今回は休日に発生した災害を想定し、当直体制時における医師らメディカルスタッフや職員の組織化、消防や他DMATとの連携など迅速、的確な医療行為の遂行を目指した。

 訓練は踏切で列車とワゴン車の衝突脱線事故が起き、搬送が必要な傷病者が70人超いると想定。消防通報を受け、DMAT隊員、1次招集者ら計約100人が参集し、災害対策本部を軸に本番さながらの緊張感で、トリアージ(優先順位の選別)された患者役の職員らの対応に当たった。

 指揮を執った一瀬雅典(いちのせまさのり)副院長(64)は「既存患者の対応がない分だけ、動き始めれば休日の方がやりやすい。過去の積み重ねもあり、初動で皆自分の仕事を意識しながら病院に集まってきてくれたので、とてもよく回っていた」と話した。