10月が近づき、朝夕の涼しさが増してきた。日没時、夕焼けに染まる谷中湖の景観は、秋の訪れを感じさせる。ピンク、オレンジ、赤と空を映す湖面の色も刻々と変わっていく。
湖面を横切るのはサギ類などの水鳥だ。この時季、同湖北東部の「谷中ブロック」にある浮島には数十羽の群れが集まり、集団でねぐらをつくっている。
同湖は災害時の調節池としての機能も持つ。県内に甚大な被害をもたらした5年前の台風19号発生時には、東京ドーム約130杯分の水をため、下流域の被害軽減に貢献した。
遊水地として日本最大規模の広さを誇り、四季折々の表情を見せる渡良瀬遊水地。地域住民らの心を癒やすと共に安全な生活を支える役割も担っている。