【鹿沼】国選択無形民俗文化財「生子(いきこ)神社の泣き相撲」が22日に行われるのを前に、会場に飾るしめ縄作りが8日、同神社境内で行われた。作業の次代へのスムーズな継承のため昨秋、若手の氏子有志たちで結成した同神社〆(しめ)縄部が、5時間の作業に汗を流した。泣き相撲は午後の枠に空きがあり、15日まで参加申し込みを受け付けている。
「泣く子は育つ」のことわざにちなみ子どもの健やかな成長を願う伝統行事。境内の土俵で東西の力士に扮(ふん)した氏子たちが生後6カ月前後から3歳までの子どもを抱え上げ、泣き声を競う。
しめ縄は毎年、行事の2週間前に神社の鳥居やご神木に飾る。以前は技術ある氏子数人が手作りしていたが、高齢化で人手が不足。技術の継承を考え、昨年9月に氏子の若手を中心に〆縄部を結成した。
この日は同部から27人が参加。鳥居に飾る長さ14メートル、直径25センチの1本と、ご神木にまく3本のしめ縄飾りを手作業で作った。氏子たちは丹念にわらを締め込みしめ縄を完成させた。田中勉(たなかつとむ)部長(77)は「みんなで息を合わせて楽しく作業できた。今の時代には珍しい手作りのしめ縄を、泣き相撲とともに楽しんでほしい」と話している。
泣き相撲は完全予約制で、午後1~4時の予約枠に200人ほどの空きがある。銀座1丁目の屋台のまち中央公園内の市観光協会で申し込む。電話申し込みは不可。講金5千円。(問)同協会0289・60・6070。