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日本の勝利を祈るファンたち=2日午後7時25分、宇都宮市東今泉2丁目

日本の得点を喜ぶファンたち=2日午後7時20分、宇都宮市東今泉2丁目

日本の勝利を祈るファンたち=2日午後7時25分、宇都宮市東今泉2丁目 日本の得点を喜ぶファンたち=2日午後7時20分、宇都宮市東今泉2丁目

 歴史的勝利はかなわなかった。パリ五輪バスケットボール男子日本代表が準々決勝進出がかかる大一番に挑んだ2日、宇都宮市内のカフェバーでは約60人のファンが観戦し、選手たちを熱い声援で後押しした。日本は格上のブラジルに突き放され、1次リーグ敗退が確定した。ファンたちは最後まで戦い抜いた選手たちを拍手でねぎらい、感謝の言葉を口にした。

 宇都宮市東今泉2丁目のカフェバー「B×B(ビーエックスビー)」。約60人の予約客が集まり、プロジェクターで壁に映し出された試合映像に熱視線を送った。試合会場のフランス・リールまで約9千キロ。友達と駆け付けた鹿沼市石橋町、会社員高野幸恵(たかのさちえ)さん(52)は「海を越えて、声をからせて声援を届ける」と意気込んだ。

 宇都宮ブレックスの比江島慎(ひえじままこと)は先発出場。ファンたちは日本の攻撃では「レッツゴー日本」、ゴールを守る時は「ディーフェンス」と全員で声を合わせた。

 試合は前半からブラジルにリードされ、11点差で折り返した。宇都宮市元今泉7丁目、自営業三井孝志(みついたかし)さん(45)は「折れない気持ちで頑張ってほしい。比江島選手の活躍も見たい」と後半戦に期待を込めた。

 日本が反撃を開始した第3クオーター(Q)。河村勇輝(かわむらゆうき)(横浜BC)のシュートなどで僅差に迫ると、店内はこの日一番の歓声に包まれた。その後はブラジルが盛り返し日本との点差を広げたが、最後まで諦めず声援を絶やさなかった。

 長年バスケットボール観戦を続ける小山市城東4丁目、会社員木村綾子(きむらあやこ)さんは敗戦に悔しさをにじませながらも、「ここまで強くなり、バスケ人気が高まるとは思わなかった」と選手たちをたたえた。悲願の勝利は遠かったが、「日の丸を背負い戦ってくれてありがとうと言いたい。若手も多くいるので、次の大会が楽しみ」と期待を込めた。