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守備で奮闘する比江島のプレーに盛り上がるファンたち=27日午後9時5分、宇都宮市東今泉2丁目

 パリ五輪バスケットボール男子日本代表が1次リーグ初戦を迎えた27日夜、比江島慎(ひえじままこと)(宇都宮ブレックス)も出場した“県勢初陣”を見届けようと、宇都宮市内のカフェバーには約60人のバスケファンが集結した。昨夏のワールドカップ(W杯)王者のドイツに77-97で敗れたが、「レッツゴー日本」「いいプレーしてる」など、遠く離れた地で奮闘する選手に声援を送り続けた。

 宇都宮市東今泉2丁目のカフェバー「B×B(ビーエックスビー)」。バスケットボールコートも備えた店内には、試合開始30分前の午後8時の時点で比江島の背番号6をプリントした代表Tシャツなどに身を包んだ多くのファンが受け付けに列をなしていた。

 昨夏のW杯で3勝を挙げ、48年ぶりに自力で五輪出場権を獲得した日本代表。同店の皆川拓也(みながわたくや)オーナー(42)は「かなり前から今日の予約が多く入っていた」と代表への高まる期待を肌で感じてきたという。

 ブレックスファンの友人と訪れた東京都練馬区、主婦中村彩香(なかむらさやか)さん(44)は「スポーツ全般が好きなので五輪が楽しみだった。比江島選手のスイッチが入ることに期待」と試合前から興奮気味。店内のスクリーンに比江島の姿が映ると大きな拍手が沸き起こり「レッツゴー日本」のコールが始まった。

 試合は序盤から地力に勝るドイツを日本が追う展開。八村塁(はちむらるい)(米NBAレーカーズ)の豪快なダンクに沸き、比江島が体を張った守備を見せると多くのファンが歓声を挙げ、興奮は最高潮に達した。

 「全然負けてない。後半もいける」と拳を握りしめたのはバスケサークルの仲間と訪れた宇都宮市、会社員坂本憂樹(さかもとゆうき)さん(33)。後半も懸命に粘る日本に「頑張れ」「よく決めた」と多くのファンが声をからした。

 試合終了後、宇都宮市元今泉3丁目、会社員宮口遥香(みやぐちはるか)さん(32)は「県民としては比江島選手の3点シュートが決まるところが見たかった。でもチームとして修正してもっと良くなると思う」と次のフランス戦へ期待を寄せていた。