鶏卵生産販売の薄羽養鶏場(益子町塙、薄羽哲哉(うすばてつや)代表)は、社会課題の解決に挑戦する生産者を表彰する「ポケマルチャレンジャーアワード2024」を受賞した。養鶏農家の悩みやニワトリの生活状況などを消費者に向けて発信する取り組みが評価された。
同アワードは国内最大級の産直アプリ「ポケットマルシェ(ポケマル)」を運営する雨風太陽(岩手県花巻市)が実施。ポケマルに登録する約8300の生産者から応募を募り、「食と防災部門」と「自由部門」から各4人を表彰した。
同養鶏場は毎月の定期配送の卵と一緒に、通信紙「コッコ通信」を配布。飼料価格の高騰など養鶏を取り巻く課題や生産者しか知らないニワトリの様子などを紹介した内容が評価され、自由部門で受賞した。
薄羽代表(46)によると、若いニワトリが産む卵は小さいが、少しずつ卵が大きくなり、やがて産まなくなって廃鶏になる。こうしたニワトリの一生を消費者に知ってもらう狙いもあったという。
薄羽代表は「卵は毎日消費されるにもかかわらず、生産工程を知る機会は少ない。受賞が養鶏の課題を考えるきっかけになるといい」と話した。