JA栃木中央会は28日、宇都宮市平出工業団地の県JAビルで通常総会を開き、新会長に国府田厚志(こうだあつし)氏(65)=JAはが野=を選任する役員人事を決めた。菊地秀俊(きくちひでとし)会長(72)は任期満了に伴い退任した。国府田氏は就任記者会見で「若い人に栃木県で農業をやりたいと思ってもらえるよう、さまざまな施策に取り組みたい」と抱負を述べた。
農業を取り巻く現状について、国府田氏は「担い手不足や資材価格高騰など、厳しい状況が続いている」と説明。「本県での就農希望者を増やすため、モデルケースとなるような事例を見いだしたい」と話した。
ニラやナシ、コメなど県産作物の魅力発信を強化し「イチゴに次ぐ本県を代表する農産物の振興に努める」と強調。首都圏に近い立地を生かし、作物の新鮮さをアピールする方針も示した。
JA全農とちぎが運営する真岡市の青果物広域集出荷センターで生産者への支払いが滞った問題については「現在はトラブルも解消した。今後は物流などのコスト削減につながる取り組みとなるよう、しっかり指導していく」と述べた。
国府田氏は真岡市在住。2021年から副会長を務めた。JAはが野では19年に組合長に就任し、現在は2期目だった。