矢板市長に初当選した森島武芳さん

 2期8年務めた現職斎藤淳一郎(さいとうじゅんいちろう)氏(51)に2231票差をつけて初当選した。前回を6.73ポイント上回る65.11%の投票率が激戦を物語る。

 喜びに沸いた投開票から一夜明けた8日。市長当選証書を受け取り「市民から承認を得た重みを感じた。雇用、財政、経済の基盤をしっかりつくっていく」と4年間を見据えた。

 市議初当選から1年に満たない中での挑戦だった。大手広告情報サービス会社で培った「民間感覚」で矢板の衰退の原因を訴え、政策を打ち出した。今選挙の獲得票数や投票率について「市民の危機感の表れで、その選択肢になり得た」と分析する。

 今後問われるのは選挙戦で訴えた「7本柱」の政策を具現化する方法。中でも「一丁目一番地」に据えた雇用・経済は、まず産業団地整備に向けて動く考えを示す。「行政と民間の共通点や違いを早めに捉えた上で、事実の把握を真っ先に行い、『本当の営業力』で誘致活動に取り組みたい」と意気込む。

 選挙運動を通じ、交流サイト(SNS)も駆使しながら多くの市民と直接意見を交わした。声なき声、市職員のアイデアなど“種になる部分”に「しっかり水をかけ、成長させて花開かせたい」と力を込めた。