定期面談で現役隊員と課題を共有し、サポートにつなげる元隊員の木下さん(右)=2月、那須町寺子丙

 人口減少が深刻化する地方で、移住者を呼び込む制度として期待される「地域おこし協力隊」。県内でも年々増加しているが、退任後に活動地域を離れる人も少なくない。全国的に地域とのミスマッチやトラブルも表面化しており、各市町では隊員の目標や悩みに寄り添う支援などに取り組んでいる。

 「不安感はありませんか。気になることは何でも聞いてください」。那須町内の施設で、元隊員の木下愛貴(きのしたあいき)さん(35)が明るく語りかける。隊員として抱える課題などを1時間にわたり話した尾崎真弥(おざきしんや)さん(37)は「経験者だから話しやすく、やりたいことを再確認できた」と笑顔を見せた。