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初防衛を果たし、笑顔で会見に臨む藤井棋王=17日午後8時45分、日光市鬼怒川温泉大原

 将棋の第49期棋王戦コナミグループ杯(共同通信社、下野新聞社など主催、協賛社・大塚製薬)5番勝負第4局は17日、日光市の日光きぬ川スパホテル三日月で指され、後手の藤井聡太(ふじい・そうた)棋王(21)=竜王・名人・王位・叡王・王座・王将・棋聖との八冠=が114手で挑戦者の伊藤匠(いとう・たくみ)七段(21)を破り、対戦成績3勝0敗1持将棋(じしょうぎ)(引き分け)で初防衛を果たした。

 藤井棋王はこれで、昨年9月から続くタイトル戦での連勝を14に伸ばし、羽生善治(はぶ・よしはる)九段(53)の13を抜いて歴代単独2位となった。1位は故大山康晴(おおやま・やすはる)15世名人の17連勝。また、出場したタイトル戦の5番勝負、7番勝負は全て制しており、自身が持つ最多の連続獲得記録を21期とした。通算でのタイトル獲得21期は歴代6位となる。

 2023年度の全対局を終了し、46勝8敗(勝率8割5分2厘)で、2年連続の勝率1位が確定した。

 棋王戦5番勝負の開幕局は引き分けになったが、その後は藤井棋王が的確な指し手を披露し、一気に3連勝した。持ち時間各4時間のうち、本局の残りは藤井棋王5分、伊藤七段1分。

 伊藤七段は藤井棋王と同学年で注目されたが、初のタイトル奪取はならなかった。