【宇都宮】県住宅協会はこのほど、次世代型路面電車(LRT)の満足度などを聞いた意識調査の結果を公表した。改善点に関する項目では、快速運転の実施や停留場の駐車場増設を求める声が多かった。
調査は昨年10月に市内で開かれた「とちぎ住宅フェア」と、県内の住宅展示場8カ所で昨年11、12月に別の住宅調査と併せて行い、501人(1家族1人)から回答を得た。
それによると、LRTに乗車した人は2割強の113人。乗車回数は1回が最多の61%で、次いで5回以上が15%だった。乗車目的は観光42%、買い物などの日常利用23%、通勤通学11%と続いた。
魅力を問う項目で「全く感じなかった」は3%。今後の利用について「全く利用したくない」は6%にとどまった。乗車していない理由は「LRT沿線に用事がなかった」が41%、「乗る機会がなかった」が30%で合わせて7割を占める一方、「車の方が便利」が16%あった。
そのほか、改善点は「快速運転の実施」が20%で最も多く、停留場の駐車場増設や速度アップといった利便性の向上を求める声が続いた。LRTと接続する路線バスの増設やLRT沿線以外への路線バスの配置など、バスに関わる要望も多かった。
JR宇都宮駅西側への延伸について「全く期待していない」は14%だった。
調査は、市の目指す「ネットワーク型コンパクトシティ」などのまちづくりに協会として貢献する上で、基軸となるLRTの利用実態や期待度を把握しようと実施した。