今回は、今の時期にぴったりの「楽しく安全な冬遊び」について紹介します。季節でさまざまな楽しみ方がある自然体験活動ですが、冬もいろいろな楽しみ方があります。

 冬と聞くと、「寒いから外で遊ぶのはちょっと…」と思われるかもしれませんが、県北は関東でも数少ない雪がしっかりと降るエリアで、雪を使って遊べることも魅力です。童謡「ゆき」のフレーズに「犬は喜び庭かけ回り、猫はこたつで丸くなる」とありますが、実際は「子どもは喜び庭かけ回り、大人はこたつで丸くなる」です。子どもにとって、雪はワクワク、ドキドキする遊び道具の一つなのです。

子どもにとって雪は楽しい遊び道具
子どもにとって雪は楽しい遊び道具

 冬のプログラムを通して、雪遊びの魅力をお伝えします。

 まずは「感性が養われること」。雪が積もっていく様子を目で見て、冷たい空気を思いっきり鼻から吸い、冷たい雪を手で触り、雪の上を歩いた時の踏みしめる音を耳で聞いて、そしてきれいな雪を見ると子どもは食べようとします(汚れている雪や降って時間がたった雪は食べないようにしましょう)。

 次に「創造力が伸びること」。雪だるまや雪像を簡単に作ることができ、みんなで協力してかまくらなどを作ることもできます。自分の手で、自分が作りたいものを作る経験は、子どもたちにとって大切な機会となります。

 一方で、気を付けなければいけないポイントが三つあります。

 一つ目は寒さ対策。ウェアや手袋、靴などは防水のものを用意しましょう。汗をかくとより体が冷えるので適度な休憩も必要です。

 二つ目は子どもたちと危ないことを共有し、理解した上で遊ぶことです。例えばそり遊びでスピードが出すぎてしまうことや、雪合戦で顔に当たってしまうこともあるからです。

 三つ目は遊ぶ場所です。道路脇の雪がたまっている所で遊んでいる場面を見ることがありますが、遊びに集中していると思わぬ事故に巻き込まれてしまいます。安全な場所や周囲をよく見て雪遊びを楽しむことをお勧めします。

雪に触れ、踏みしめる音を聞き感性が養われる
雪に触れ、踏みしめる音を聞き感性が養われる

 県内では那須や日光で冬のプログラムを実施している団体があります。那須高原自然学校では雪遊びやスキーキャンプ、那須平成の森ではスノーシューを履いて森を歩くツアーを開催しています。葛飾区立日光林間学園では雪の中の親子キャンプを主催していますので、雪遊びをやってみたい方や初めてで不安な方は、ぜひ参加してください。

 暖冬で雪が少なくなってきている昨今ですが、雪が降った時しかできない自然体験活動を楽しんでみてはいかがでしょうか?

(とちぎ子ども自然体験活動ネットワーク共同代表・真山高士(さなやまたかし))

■とちぎ子ども自然体験活動ネットワーク登録団体イベント情報

 里山野あそび隊 冬のもふもふバードウオッチング&焚火(宇都宮)
 ▽日時 25日午前10時~正午、午後1~3時
 ▽参加費 1500円
 ※申し込み、イベント詳細はじおらじおフェイスブック、道の駅うつのみやろまんちっく村へ。(問)同道の駅028・615・7730。

 春の野遊び学校(市貝)
 ▽日時 3月20、23、27、30日
 ▽参加費 4500円
 ※申し込み、イベント詳細はサシバの里自然学校ホームページへ。