足利高の生徒たち。男子と女子が共に登下校する風景は日常となった

 栃木県教委が9日に公表した2024~29年度の第3期県立高校再編前期実行計画。「基本的な考え方」として、過去の計画にはなかった文言が盛り込まれた。「男女共同参画を促進する観点」「性差による制限がない学校選択肢を拡充する観点」だ。担当者は「社会の変容を見据えて検討した結果。共学推進を考えていく上で不可欠な理念だ」と説明する。

 県立高の共学化は少子化に伴う高校再編の一環として徐々に進み、現在、別学校は20年前の半数以下となった。

 男子校の足利高と足利女子高の統合で22年春に開校した足利高3年小堀裕太(こぼりゆうた)さん(18)は1年次に別学、2年次以降は共学で学ぶ。「最初こそ戸惑いもあった」というが、「性別より個性を尊重し合っている。『男だから』『女だから』という雰囲気はない」と話す。