この年に5連覇した日体大は、会社を辞めて大学に入り直した実業団選手がメンバーの半分を占めていました。かないませんでした。
一度も区間賞をとれなかったことも悔しかったですね。練習が好きな性格ではありませんでしたから、努力不足だったのでしょう。ただその悔しさが、五輪や指導者を目指す上で原動力にもなりました。
順大で指導する立場になってから思うのは、陰日なたなく頑張れる子が結果を出すという当たり前のこと。今年の99回大会5区で区間記録を上回り、区間2位になった四釜峻佑(しかましゅんすけ)や、今月1万メートルで日本新記録を出した塩尻和也(しおじりかずや)(富士通)は4年連続で走ってますが、みんな努力家でした。地道に頑張った子が日の目を見る瞬間を見届けられるのは、うれしいものですよ。
くろだ・まさお 1950年、那須町生まれ。那須高3年時に全国高校総体5000メートル優勝。順大を経て黒磯高教時代の75年にアジア選手権5000メートル4位。2011年から順大コーチを務め、今年から同アドバイザー。
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