足銀が県内8信金信組などと開催した「ものづくり企業展示・商談会」。各機関のトップらが一堂に並んだ=11月中旬、宇都宮市

 「銀行の持つ東北のネットワークが魅力的だった」

 県央のサービス業の社長は切り出した。念頭にあるのは宮城県を地盤とする七十七銀行(仙台市)だ。この春から、福島県の郡山支店の担当者が会社に来るようになり、事業資金の融資を受けることにした。

 同行は8月、法人コンサルティングの拠点を宇都宮市本町に開設した。同行担当者から「販路拡大につながる企業を紹介します」と説明を受けた社長。熱心な姿に好感も抱いた。

 金融機関の競争が続く中、南下してきた同行に、足利銀行の幹部は「シェアが奪われる可能性もある」と危機感を募らせる。