県庁15階から望む足利銀行本店(中央奥)。県内最大の地域金融機関は破綻・国有化後、再生の道のりを歩んできた=22日午後、宇都宮市内

「銀行はつぶれない」。ほとんどの行員が、直前までそう思い込んでいた。

 足銀が破綻する5カ月前の2003年6月。資本不足に陥っていたりそなグループに公的資金の投入が正式決定した。破綻は回避され、再出発した。

 「うちも同じ措置が取られるだろう」。当時、県内の足利銀行支店長だった元行員は楽観視していた。しかし、予想はあっさり裏切られ、11月29日、足銀の破綻・国有化が決まった。